【経営者インタビュー】個性豊かな社員が一番の強み。企業と人の深みある歴史をこれからも紡いでいく。
柏商工のこれまで、これから、そして、社員への想い。長谷川慶太社長に思いを語っていただきました。事業の特徴や強み、経理理念、将来ビジョンなど、柏商工についてさらに理解を深めてください。
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―柏商工の事業について教えてください。
当社は、自動車、建築、機械などに使われる鉄鋼コイルの加工を事業としています。主に、コイルを縦切りにするスリット加工と、横切りにするレベラー加工です。幅広い分野のお客様とお取引させていただいています。
市場規模については、東海地区全体で年間400万トンの出荷があるとされ(東海コイルセンター工業会データ)、そのうち当社の出荷数量は2万トンです。この業界、エリアにおいて、規模が突出しているわけではありません。他方で、強みとしているのは、“小ロット・多品種・即納”の3点。お客様のニーズに柔軟かつ迅速に対応できる力を認めていただけていると自負しています。さらに、大型の設備やトラック3台を自社で保有しており、在庫量も豊富です。
―柏商工の経営理念は?
2020年に設立80年を迎え、新たな経営理念を策定しました。
葉守りの神
枯れど落ちず次代を待ち
青々と茂る新芽の如く
未来輝く子らと共に
家運隆盛
後世決して途絶えぬ繁栄を
全ては【柏】の名の元に
歴史の深さは企業の価値を決める重要な指標のひとつ。そして、社員一人ひとりが、当社の歴史を紡いできてくれました。社員たちの一度きりの人生において、柏商工で過ごす時間が深みを与えるものになってほしい。そんな経験を、柏の樹のように次世代にも連綿と受け継がれてほしい。そう願いを込めた言葉です。
―経営者として、どんな職場にしたいですか?
私は27歳で入社してから今日まで、社員たちを血は繋がらなくとも、心で繋がった本当の家族と思い、経営に本気で臨んできました。職場は“家庭”であり、各々の“家”と同じように心地よく過ごせる場所にしたいと考えています。もちろん営利企業もありますので、親である社長は、子である社員を厳しく育てる時もあるでしょう。
新しい事務所は、まさに家庭のような場所をコンセプトとしました。レンガ調の工場には一人ひとりのカラーを反映させています。童話「三匹の子ぶた」の“吹き飛ばされない家”にもなぞらえ、“不況でも耐えうる強さ”を持つ工場にしたいと思いも込めました。
さらに、施設だけでなく、スポーツや旅行など、社員同士の交流イベントも多いです。利便性が高まっても、人と人との距離は遠ざけない。どんな時も必ずみんなが顔を合わせることを大切にしています。
仕事においては、一般的には社長が有する、「売買価格」「銀行借入」「人事異動」などの権限を幹部に持たせています。一人ひとりが考えて行動できる、少数精鋭部隊が目指す姿です。
“個性豊かな社員”が当社の一番の強み。ついでに“人間味あふれる社長”もでしょうか。
―企業の将来ビジョンは?
鉄鋼製品のみならず、トータルソリューションビジネスを展開できればと考えています。取引先にとって、あらゆる悩みに誰よりも寄り添ってくれる“身近なコイルセンター”となり、一緒に強く歩んでいきたいです。