【私たちの仕事】日々の暮らしの中でも感じる電力インフラに関わるやりがい。鉄塔設計のプロとして着々と経験を積める職場です。
愛知金属工業の先輩にインタビュー!この記事では、2013年入社のKさんをご紹介します。構造設計部で構造の検討・設計を担当。鉄塔設計の面白さ、難しさなど、11年間でどんな経験をしてきたのかじっくりとお話しいただきました。
―まず、Kさんが愛知金属工業に入社した動機を教えてください。
学生時代は、機械工学科でどちらかといえば機械設計を中心に学んでいました。友達の多くは自動車関連の企業に就職しましたね。ですが私は、電力インフラに携わることができる当社に興味をもち、大学で身につけた専門性が活かせると感じて入社を決めました。
実際は、専攻分野に関わらず、誰でもチャレンジできる仕事です。作図に使うCADも鉄塔用にカスタマイズされたものを使用しています。まったく畑違いの分野から飛び込んできてもやる気があれば、数ヶ月でCADを使いこなせるようになると思いますよ。
―構造設計部の仕事内容は?
二次元CAD、三次元CADの両方を使って鉄塔の図面を作成します。お客様からいただく条件書は、鉄塔の形状をワンラインで大まかに記したものです。そこから、細かい数値などを踏まえて、肉眼で見るのに限りなく近い状態の図を描き起こします。
私たちの描いた図面は、その後の部材の製作や、他社の方が現地で鉄塔を組み立てる際に使用されます。ですから、誰が読んでも誤解なくきちんと伝わるものでなくてはならない。例えば、上から見た図、右から見た図など、平面にしてしまうと部材の重なり方やつながり方が分かりづらくなる場合があります。そんな時には、はっきりとどちらの部材が上にくるかを示す。あるいは、数値などを小さ目の数字で入れると、印刷時につぶれて読めなくなるかもしれないので、文字の大きさにも注意する。鉄塔作りに関わる全ての人にとって読み取りやすい図にするためのこまやかな配慮が欠かせません。
―Kさんは入社時から構造設計部に所属しているとお聞きしました。設計のノウハウはどのように覚えていったのでしょう?
一時期、2年ほど設計技術部に配属されましたので、構造設計部でのキャリアは約9年になります。入社して2年ほどは、鉄塔作りに必要な知識やCADの扱い方を学ぶのが中心でしたね。先輩に教わり、仕事を振ってもらいながらひとつずつ覚えていく。3年目あたりから徐々に簡単な鉄塔の図面作成を担当できるようになりました。
―ひとり立ちまでに覚えることが多いんですか?
鉄塔協会が定めた全国共通の製作基準があります。鉄塔はそれに則って設計、製作されなくてはいけません。さらに、電力会社ごとに特有の取り決めもあり、そもそも暗記できるようなものではないのですが、抑えるべきポイントがどこなのか知らないと、設計はできない。見落としがあると図面としてまったく使えないものになってしまいます。
以前に、他電力からの依頼で、高所作業員の訓練用の特殊な形状の鉄塔を担当しました。通常とは異なるルール、さらに形状も変わっているので随分苦労しましたが、未知のことが多かった分、成長にもつながったとは思います。鉄塔の設計者としての視点は経験とともに養われるものなんです。
―仕事のやりがいを教えてください。
電力インフラに携わっているので、世の中から必要とされているものを作っているのだという自覚はあります。夜景を見ると「この灯りをつけるために自分が設計した鉄塔が役立っているのかもしれない」なんて思いもしますし、高速道路を走っていて山の中に鉄塔が並んでいれば「このあたりは前に設計したものだな」と眺める時もある。設計した鉄塔が形になって、役立っているという実感はやりがいになりますよ。
―今後の目標は?
今、部署内の業務をもっと効率的に進めるためのツールや仕組みを考えています。構造設計部が担う業務は複雑なので、業務のスピードをできるだけ上げていきたい。例えば、これまでひとつずつ数値を計算して打ち込んでいたものを、エクセルのマクロを使って自動的に数字が入力されるシステムを作りました。このような改善を重ねて、作業時間を少しでも削っていくつもりです。個人の業務改善だけでなく、チームでより良い働く環境を整えていけたらと思っています。
―では最後に、会社の魅力を教えてください。
中部電力グループの一員でもあり、福利厚生は手厚い制度がとられていると感じます。自動車保険や医療保険などの保険料は安く、若手社員には嬉しい。 また、社員食堂があり、安くて毎日工夫を凝らしたメニューが用意されています。
職場は、有給休暇が取りやすく、上司や先輩が率先して話しかけてくれるので、気兼ねなく相談でき、安心して働ける環境です。