【私たちの仕事】これからの建設業界で欠かせない三次元設計のスキルを、1年目から実践の中で磨いています。
T・A・Gで働く先輩社員へのインタビュー。この記事では、2022年入社で生産技術部工作図課に所属する草刈仁さんを紹介します。3DCADを使った設計を担当している草刈さん。大学時代は、建設とはまったく畑違いの分野を学び、設計の仕事も一から覚えたといいます。どのように仕事を覚え、どんな建物に関わっているのか、詳しく聞きました。
―まず、草刈さんの入社動機を教えてください。
私は、大学では外国語学部に学び、将来は英語を使う仕事がしたいと考えていました。けれど、学生時代を通して方向性が変わり、いつからか「新しいことをしてみたい」と考えるようになったんです。そうした出会ったのがT・A・Gでした。文系出身建設や設計の知識がなくても技術系の仕事に就けると聞いて、ここでチャレンジしてみたいと思いました。
もうひとつ心を惹かれたのは、社長や経営層との距離の近さです。組織が大きいほど、社長と直接話す機会はなかなか得られないのが普通でしょう。けれど、T・A・ Gの規模はとても程よく、社員一人ひとりが直接声を届けられるチャンスが日常的にあるといっても大げさではありません。実際、毎月全社で集まる会議があり、そうした場で発言もできます。経営層に自分の行動や業績を直に見てもらえて、意見も出せるのは当社の職場の魅力です。
―入社からこれまでにどんな経験をしてきましたか。
入社後、新入社員はそろって生産技術部の工作図課に入り、研修として設計の業務を経験します。2Dの図面を作成するCADの使い方を学び、当社の事業や仕事への理解を深めた上で、正式配属となる流れです。
研修後、私は工作図課の所属となり、引き続き設計を担当することになりました。ただし、主に行っているのは、2Dではなく3DCADを使った三次元の図面作成です。近年、業界全体で3Dでの設計が推進されており、コンピュータ上で立体モデルをつくるBIM(Building Information Modeling)の使用も求められ始めています。まだまだ業界内でも3Dに対応できる企業は多くはなく、当社はいち早く新しい手法の導入に力を入れてきました。そうした動きを受けて、私も三次元での設計の技術を磨いているところです。従来、二次元の図面では分かりづらかった、鉄骨同士の組み合わさり方や取り付けの角度などを、立体で表現することによって、現場でもすぐに理解できるようになりました。
さらに当社では、昨年3Dプリンターを導入し、設計データから建物のミニチュアの製作も行っています。私も、3DCADと合わせて、使い方を覚えました。時代の波に合わせた設備投資にも積極的な会社です。3Dプリンターによってできることが広がり、先輩たちが「どんなことをしようか」とワクワクしながら仕事に臨んでいるのも感じます。
1年目は、先輩の案件を手伝いながら、ひとつずつ設計の業務を教わりました。業務に関するマニュアルも整備されています。不安なく必要な知識と技術を習得できました。徐々に任せてもらえる仕事が広がり、今はお客様とのやり取りもしています。最初にお打ち合わせを行い、工程も確認した上で設計を開始。細部までお客様と調整しながら図面を完成させます。建設が始まった後に変更や修正が必要な場合もあり、そうした事態に対応するのも設計担当の役割です。
―具体的にはどのような建物を設計するのでしょう?
最初に担当したのは、ホテル内の結婚式場の階段です。直線ではなく空間を円弧で囲むようなもので、少し複雑な形状を三次元に書き起こしました。その階段は、すでに建設も進められて、出来上がった写真を見せてもらった時は、とても嬉しかったです。この他、同じくホテルの屋根や物流倉庫なども設計し、これからも多種多様な建物に携われると思っています。
―やりがいや面白さを感じるのはどんな時ですか?
やはり自分が関わった建物ができあがるのが一番の喜びだと思っています。誰しも大きな達成感を味わえるのではないでしょうか。
また、自分の仕事だけでなく、他部署の方からのいろいろな頼まれごともあります。図面に少し修正を加えてほしい、3Dプリンターで出力したいものがあるなど。先輩から「他の人が急いでいるときは、頼まれごとを一番に優先してやるのがいい」と教わり、できるだけはやく対応できるように心がけてきました。そうして社内で感謝してもらえると、役に立てたことへのやりがいを感じます。困った時はお互い様ですし。仲間同士支え合って働けるのが心地よいです。
―今の目標を教えてください。
自分の担当は持っているものの、打ち合わせには先輩たちについてきてもらい、自分ではすぐに分からないこともまだまだあります。もっと知識をつけて、お客様から頼りにしていただける存在になりたいです。経験や勉強をさらに重ねます。